二世帯住宅の完全分離型で後悔する理由|成功させるコツやメリット・デメリットも紹介
世帯ごとに住空間を分ける二世帯住宅の「完全分離型」は、プライバシーを確保しやすいなど多くのメリットがあります。
しかし、なんとなく二世帯住宅を完全分離型に決めるとミスマッチを感じる可能性もあり、あらかじめ後悔する理由を押さえておくことも大切です。
本記事では、茨城県で数多くの注文住宅を手掛けるレジェンドホームが、二世帯住宅の完全分離型で後悔する理由を解説します。
このコラムのポイント |
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Contents
二世帯住宅の完全分離型とは
二世帯住宅の完全分離型とは、親世帯と子世帯の住空間が完全に独立しているタイプの二世帯住宅です。
完全分離型は玄関からすべての住空間が分かれており、リビング・水回り・居室なども別々となっています。
二世帯住宅の完全分離型における間取りは「横割り」と「縦割り」の2種類があり、特徴は以下のとおりです。
種類 | 特徴 |
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横割り | 1階は親世帯・2階は子世帯など、階層で住空間を分ける |
縦割り | 壁によって左右に住空間を分ける |
なお、二世帯住宅には完全分離型のほかに、ほとんどの住空間を共有する「同居型」と、水回りなどを部分的に共有する「一部共有型」の種類もあります。
完全分離型二世帯住宅の概要については、こちらの記事で解説しています。
>関連リンク:完全分離型二世帯住宅の概要・タイプ・メリットや施工事例を紹介
二世帯住宅の完全分離型で後悔する理由
二世帯住宅の完全分離型で後悔する理由を解説します。
ご家族のライフスタイルと照らし合わせながら、チェックしていきましょう。
間取りに制限が発生した
二世帯住宅の完全分離型は1つの建物を横や縦方向に区切り、限られた空間で間取りを決めるため、以下のような後悔を感じる可能性があります。
- 部屋数を増やしたことで、子ども部屋を希望通りの広さにできなかった
- リビングや居室を広めにしたら、収納スペースが不足した
- 水回りの位置を揃えたため、希望する場所に配置できなかった
居室の狭さや収納スペースの不足は生活のしづらさに直結し、ご家族のストレスとなるので注意しましょう。
また、理想のすべてを間取りに詰め込もうとするとそれぞれのスペースが狭くなりがちで、後悔を感じやすくなります。
子育てのサポートや介護がしづらい
二世帯住宅の完全分離型は住空間が壁や階層によって区切られており、ほかの世帯へ移動するのに手間がかかるので「子育てのサポートや介護がしづらい」と後悔を感じるケースがあります。
たとえば、1階を親世帯・2階を子世帯で分離するケースを想定してみましょう。
親世帯が子世帯の子育てをサポートするには階段を移動する必要があり、負担を感じやすくなります。
また、子世帯が親世帯の様子を随時チェックできず、不調などに気づけない場合もあるため注意が必要です。
とくに階段を外に設置している住宅では、子育てのサポートや介護のしづらさを感じる可能性があります。
生活音が気になる
二世帯住宅の完全分離型であっても、「生活音が気になる」と後悔を感じている方がブログなどで見受けられる場合があります。
このような後悔を感じるのは、住宅の間取りや建物の防音性・遮音性が原因です。
二世帯住宅の完全分離型では、以下のような生活音が気になりやすくなります。
- 上階の足音
- 壁越しに聞こえるテレビの音や話し声
- トイレやお風呂などの排水音
とくに生活リズムの異なる二世帯が同居する際は、「生活音が気になって眠れない」などの不満を持つ可能性があるので注意しましょう。
庭や駐車場などが自由に使えない
住空間を世帯ごとに区切れる完全分離型ですが、以下の共有スペースを自由に使えないために不便を感じる場合があります。
- 庭
- 駐車場
- バルコニー
駐車場の停め方など使用方法でトラブルとなることも考えられ、あらかじめルールを決めておくことが必須です。
また、友人を呼ぶ際はもう一方の世帯に対する配慮が必要で、「駐車場に友人の車が置けない」「庭でバーベキューをしたいけど難しい」といったストレスを感じるケースもあります。
費用負担でトラブルになった
お金に関するルールを明確にしないまま完全分離型で生活をスタートさせると、以下の費用負担でトラブルになる場合があります。
- 光熱費
- メンテナンス費用
- 住宅ローン
- 固定資産税
とくに完全分離型は水回り設備を世帯分備えており、ランニングコストがかさみやすいので費用負担を決めておくことが重要です。
また、支払いのタイミングを実際の支出に合わせて設定していないと、「費用の建て替えが負担になる」と後悔を感じるケースもあります。
初期費用が高額になった
完全分離型の二世帯住宅はそれぞれの世帯の住空間が独立しており、広い住宅・土地を必要とするため、同居型や一部共有型より費用がかかる傾向にあります。
また、水回り設備などを二世帯分用意することから、設備費用が想定以上にかかることも珍しくありません。
加えて各世帯にハイグレードな設備を設置する場合にも予算オーバーを招きやすく、後悔の原因となることが考えられます。
二世帯住宅の完全分離型を成功させるコツ
ここでは、二世帯住宅の完全分離型を成功させるコツを解説します。
コツを押さえて、快適な二世帯住宅を実現させましょう。
間取りの優先順位を決める
二世帯住宅の完全分離型にすべての理想を反映しようとすると各スペースが狭くなるので、あらかじめ間取りの優先順位を決めましょう。
間取りを決める際には、以下のポイントをチェックすることも大切です。
- 生活・家事動線はスムーズか
- 生活音は響きにくいか
- 面積の配分は適切か
また、それぞれの世帯がどの程度の面積を利用するか事前に話し合っておくと、生活を始めてからのトラブルを回避できます。
家事動線の良い間取りのポイントについては、こちらの記事で解説しています。
>関連リンク:家事動線の良い間取りのポイントとは|水回り集約・回遊動線で家事ラクを実現!
将来的な家族構成・ライフスタイルの変化を考慮する
二世帯住宅の完全分離型を快適な住宅にするには、親世帯の介護やお子さまの独立など家族構成・ライフスタイルの変化を考慮しておくことが必須です。
たとえば、完全分離型の二世帯住宅で親世帯の介護をする場合、移動するたびに一旦外に出る手間がかかり、不便を感じるケースが考えられます。
この不便さを解消するには、介護を想定して各世帯を行き来できる室内扉の設置を検討しましょう。
また、家族構成の変化で部屋を持て余す可能性があるため、住宅の賃貸・売却など将来的なプランを考えておくと後悔を回避しやすくなります。
事前に費用負担や生活のルールについて話し合う
世帯間のトラブルを回避するためにも、事前に費用負担や生活のルールについて話し合う必要があります。
完全分離型の二世帯住宅では、たとえば以下のようなルールを決めておくとスムーズです。
- プライベート空間には勝手に立ち入らない。入る場合は事前に声をかける
- 電気・水道のメーターを別々にして、使用分に応じて支払う
- 宅配物を受け取った場合には、玄関に置いておく
費用負担や生活のルールはどちらかの世帯の意見を押しつけるのではなく、互いに納得できる内容にしましょう。
防音性・遮音性にこだわる
完全分離型の二世帯住宅で音によるストレスを軽減するには、家づくりにおいて防音性・遮音性にこだわることが重要です。
完全分離型の二世帯住宅では、以下のような防音・遮音対策を取り入れましょう。
- 床板を二重に張る「二重床」を採用する
- 遮音等級の高いフローリングを使う
- 寝室の近くに排水管を設置しないように施工業者へ依頼する
- 防音性・遮音性に優れた壁を取り入れる
とくに寝室に伝わる音は睡眠の妨げとなる可能性があるので、防音・遮音対策を徹底しましょう。
茨城で建てる高性能な注文住宅については、こちらの記事でご紹介しています。
>関連リンク:茨城で建てる高性能な注文住宅とは|納得予算で安心クオリティの家づくり
二世帯住宅の完全分離型のメリット・デメリット
最後に、二世帯住宅の完全分離型のメリット・デメリットをご紹介します。
メリット・デメリットの両方を比較しながら、完全分離型を検討しましょう。
メリット
二世帯住宅の完全分離型のメリットは、以下のとおりです。
- 住空間が親世帯と子世帯で分かれているため、プライバシーを確保しやすい
- 水回りの設備や住宅設備を自由なタイミングで利用できる
- 同居型や一部共有型の二世帯住宅よりも、売却や賃貸の需要を見込める
「各世帯の生活リズムが違うので住空間を分けたい」「自分のタイミングで住宅設備を使いたい」と考える方に、二世帯住宅の完全分離型が向いています。
デメリット
二世帯住宅の完全分離型のデメリットは、以下のとおりです。
- 広い住宅・土地が必要なので、初期費用とランニングコストがかさみやすい
- 部屋数を増やしたり、特定の部屋を広くしたりすると、各スペースが狭くなる
- 世帯間のコミュニケーションが少なくなる場合がある
費用面はもちろん、間取りや世帯間の交流など生活全体をシミュレーションし、ご自身の予算やライフスタイルに二世帯住宅の完全分離型がマッチするか確認しましょう。
まとめ
二世帯住宅の完全分離型では、間取りに制限が発生したり、子育てのサポートや介護がしづらかったりして後悔を感じる場合があります。
二世帯住宅の完全分離型を成功させるためにも、間取りに優先順位を決めて家づくりを進めましょう。
今回ご紹介した内容を、二世帯住宅の完全分離型を検討する際の参考としていただけると幸いです。
茨城で建てる大満足な注文住宅
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