コンパクト住宅の特徴とメリット・デメリットを解説|失敗しない間取りの4つのポイント
近年、一般的な注文住宅の機能をそのままに、小さくまとめた「コンパクト住宅」に注目が集まっています。
しかし「狭さを感じるのでは」「収納が足りなくなりそう」といった不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
本記事では、茨城県で注文住宅を手掛けているレジェンドホームが、以下をご紹介します。
このコラムのポイント |
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これからコンパクト住宅の建築を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
コンパクト住宅とは?
>施工事例 建築家と建てる注文住宅|茨城県常総市 K様邸(平屋)
近年、住宅業界で注目を集めているのがコンパクト住宅です。
ここでは、コンパクト住宅の特徴や、注目される背景について解説します。
コンパクト住宅の定義
コンパクト住宅は、一般的な住宅に比べて延床面積が小さく、間取りに無駄がありません。
明確な定義はありませんが、およそ延床面積が30坪(約100平方メートル)未満の住宅がコンパクト住宅と呼ばれることが多いです。
コンパクト住宅の特徴
コンパクト住宅の最大の特徴は、無駄のない間取りにあります。
限られた空間を最大限に活用するため、動線を短くし、収納スペースを確保するなど、細やかな設計上の工夫が施されています。
また、吹き抜けや大きな窓を設けることで開放感を演出し、狭さを感じさせない工夫もポイントです。
リビングに吹き抜けを設けるメリット・デメリットについては、こちらで解説しています。
>関連リンク:吹き抜けリビングのメリットとデメリット徹底比較|間取り実例、寒さ対策のコツ
コンパクト住宅が注目される背景
コンパクト住宅が注目される背景には、さまざまな社会情勢の変化があります。
- 核家族化や単身世帯の増加による、大きな住宅よりもコンパクトな住宅へのニーズの高まり。
- 子育てを終えた世帯が、コンパクトな住宅への住み替えを検討。
- 都市部を中心に地価が高騰し、広い土地の確保が難しくなっている。
こうした環境の変化を背景に、コンパクト住宅は今後も需要が高まっていくと予想されます。
コンパクト住宅のメリット
ここでは、コンパクト住宅のメリットを5つご紹介します。
- 建築費用を抑えられる
- 狭い土地でも建てられる
- 維持コストを節約できる
- ご家族間のコミュニケーションが促進される
- 掃除など日々のメンテナンスの手間が減る
順番に解説します
建築費用を抑えられる
コンパクト住宅の大きなメリットの一つが、建築費用を抑えられる点です。
一般的に、住宅の建築費用は延床面積に比例して高くなりますが、コンパクト住宅は延床面積が小さいため、コストを抑えられます。
また、使用する建材や設備も必要最小限に抑えられるため、さらなるコストダウンが可能です。
限られた予算の中で、快適な住まいを実現したい方にとって、コンパクト住宅は理想的な選択肢と言えます。
狭い土地でも建てられる
都市部を中心に、住宅用地の価格は年々上昇しており、広い土地の確保が難しくなっています。
しかしコンパクト住宅なら、狭い土地でも建築可能です。
敷地面積が限られていても、効率的な間取りや縦方向の空間利用により、快適な住空間を実現できます。
変形した土地や狭小地での住宅建築をお考えの方には、コンパクト住宅がおすすめです。
維持コストを節約できる
住宅の延床面積が小さいほど、暖房や冷房にかかるエネルギー消費量は少なくなり、光熱費を節約可能です。
また、高断熱・高気密性能にこだわれば、さらに光熱費を削減できます。
固定資産税は住宅評価額に応じて課税されるため、建築コストを下げられるコンパクト住宅は、税額を抑えやすい傾向にあります。
長期的な視点で見ると、維持コストの節約は非常に大きなメリットです。
ご家族間のコミュニケーションが促進される
コンパクト住宅は、LDKを中心とした開放的な間取りが多いため、ご家族が自然と顔を合わせる機会が増えます。
また、書斎スペースに可動間仕切りを設けておけば、普段は広々と使い、一人の時間も大切にできます。
ご家族とのコミュニケーションを大切にしたい方にとって、コンパクト住宅はおすすめです。
掃除など日々のメンテナンスの手間が減る
住宅が小さいほど、掃除にかかる時間と労力は少なくて済むため、コンパクト住宅は手間がかかりません。
また収納スペースを適切に配置することで、モノが散らかりにくい環境を作れます。
シンプルな暮らしを目指す方にとって、コンパクト住宅はメンテナンスの負担が少ない理想的な住まいです。
コンパクト住宅のデメリット
コンパクト住宅のデメリットは、主に4つあります。
- 設計次第では狭さを感じる場合がある
- ご家族同士のプライバシーを確保しにくい
- 収納スペースが不足しがち
- 坪単価は割高になる傾向がある
対策もあわせて解説します。
設計次第では狭さを感じる場合がある
コンパクト住宅は、限られた空間を有効活用しないと、設計次第では狭さを感じる場合があります。
(例)
- 家族構成やライフスタイルに合わない間取りの場合、居住空間の狭さが気になる。
- 家具や水回りの配置によっては、生活動線が悪くなり、窮屈な印象を与える。
設計段階から実際の生活シーンをイメージし、狭さを感じさせない工夫が必要です。
ご家族同士のプライバシーを確保しにくい
コンパクト住宅は、ご家族間のコミュニケーションを促進するメリットがある一方で、プライバシーを確保しにくいのがデメリットです。
ご家族の時間を大切にしつつ、子供部屋やワークスペースなどを確保して、それぞれの時間を両立できる環境が必要です。
収納スペースが不足しがち
コンパクト住宅では、スペースの都合上、収納場所が不足しがちです。
とくに趣味の道具や季節物の衣類など、かさばるものの収納には苦労します。
コンパクト住宅では、収納スペースを最大限に確保する工夫が求められます。
床下収納や小屋裏収納など、デッドスペースの有効活用が重要です。
坪単価が割高になる傾向がある
コンパクト住宅は、一般的な住宅に比べて坪単価が割高になる傾向があります。
住宅の規模が小さいほど、住宅を建てる際の申請費用などの固定費の占める割合が大きくなるためです。
コンパクト住宅を建築する際は、予算とのバランスを考えることが重要です。
坪単価が高くなることを踏まえ、予算の配分を振り分けましょう。
注文住宅を検討する際は、建築家に相談しながら進めると適切な提案をもらえるため、予算のコントロールがしやすいです。
建築家と家を建てるメリット・デメリットについては、こちらで解説しています。
>関連リンク:建築家と家を建てるには?5つの方法とメリットデメリット|対策・実例もご紹介
コンパクト住宅の間取りのポイント4選
コンパクト住宅で失敗しないための間取りのポイントを、4つご紹介します。
- ライフスタイルに合わせた可変性の高い間取り
- 縦方向の空間を活用した設計
- 収納スペースの確保と動線を工夫
- 採光や通風を考慮した設計
ライフスタイルに合わせた可変性の高い間取り
コンパクト住宅では、ライフスタイルに合わせてフレキシブルに使える間取りが重要です。
家族構成は時間とともに変化するため、生活スタイルに合わせて間取りを変更できる柔軟性が求められます。
(例)
- 可動間仕切りを設置していれば、お子様が成長して個室が必要になった際も対応できる。
- キッチン横にカウンターを設けておけば、家事の合間の休憩や在宅勤務が増えた際の、ワークスペースにも活用可能。
可変性の高い間取りにすることで、長期的に快適に暮らせます。
縦方向の空間を活用した設計
コンパクト住宅では、限られた敷地面積を有効活用するために、縦方向の空間を活用した設計が効果的です。
(例)
- 高窓や吹き抜けを設けることで、開放感のある空間を演出。
- ロフトやスキップフロアを設けると、収納スペースや趣味の場所など、空間の有効活用が可能。
縦方向の空間を活用することで、コンパクトな住宅でも豊かな暮らしを実現できます。
収納スペースの確保と動線を工夫
コンパクト住宅では、収納スペースの確保と動線の工夫が重要なポイントです。
限られた空間の中で、生活に必要なものをすべて収納するためには、収納スペースを最大限に確保する必要があります。
床下収納や階段下収納など、デッドスペースの有効活用がおすすめです。
また水回りを近くにまとめて動線を短くすることで、スムーズな家事動線を実現できます。
採光や通風を考慮した設計
コンパクト住宅では、採光や通風を考慮した設計が快適な暮らしのポイントとなります。
十分な採光を確保することで、日中は照明を使わずに過ごせて、光熱費も節約可能です。
また部屋の2つの方角に窓を設けるなど、風通しを良くする工夫により、エアコンに頼らずに過ごせる期間を長くできます。
大きな窓を設けたり、風の通り道を考慮した間取りにしたりすることで、心地よい住空間を実現できます。
まとめ
コンパクト住宅は単に小さい家というだけではなく、必要なものに絞り込み、シンプルで豊かな暮らしを実現できます。
この記事でお伝えした間取りのポイントが、コンパクト住宅を実現する参考になれば幸いです。
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